厚生労働省が令和7年版厚生労働白書の特別企画として「100人でみた日本、日本の1日」を公表したものです。
この企画は、日本の人口1億2,400万人を100人に縮小して表現し、日本社会の現状と1日の動きを視覚的に分かりやすく示したインフォグラフィックです。複雑な統計データを身近で理解しやすい形に変換することで、特に若者世代に日本社会の実態を直感的に理解してもらうことを目的としています。
「100人でみた日本」では、年齢構成、就業状況、世帯構成、社会保障の利用状況など、日本社会の基本的な構造を100人という分かりやすい規模で表現しています。例えば、65歳以上の高齢者が約30人、生産年齢人口(15-64歳)が約60人、15歳未満が約12人という年齢構成や、働いている人が約60人、そのうち正規雇用が約40人、非正規雇用が約20人といった就業構造が視覚的に示されています。
「日本の1日」では、1日24時間の中で、医療、介護、労働、教育などの各分野でどのような活動が行われているかを時系列で表現しています。例えば、1日に生まれる赤ちゃんの数、医療機関を受診する人数、介護サービスを利用する人数、労働災害の発生件数など、厚生労働省所管分野の1日の動きが具体的な数値とともに紹介されています。
この取組は、従来の白書が文章や詳細な統計表中心であったのに対し、デジタル時代に適応した新しい情報発信手法として注目されます。スマートフォンやタブレットでも見やすい構成となっており、SNSでの拡散や教育現場での活用も想定されています。
記事は、行政機関が国民により身近で分かりやすい情報発信を行う取組の一環として、データの可視化とストーリーテリングを活用した新しい広報手法が導入されていることを示しています。