令和6年農業物価指数(令和2年基準)~農業生産資材価格指数(総合価格指数)は前年に比べ0.6%低下。農産物価格指数(総合価格指数)は前年に比べ8.0%上昇

農林水産省が公表した令和6年農業物価指数(令和2年基準)で、農業生産資材と農産物の価格動向について詳細な統計分析を行った重要な農業経済指標です。本統計は、農業経営の収益性と生産コストの変動を把握する基礎資料として、農業政策の立案と農業経営の判断に広く活用されています。

農業生産資材価格指数の動向について、令和6年の総合価格指数は123.8(令和2年=100)となり、前年の124.5から0.6%低下しました。これは、エネルギー価格の安定化と円安の影響緩和により、輸入資材の価格上昇圧力が和らいだことが主因です。品目別では、肥料価格が前年比3.2%低下、農業用機械が1.8%低下、飼料が2.4%低下した一方、種苗費は2.1%上昇、農薬費は1.5%上昇となっています。

肥料価格の詳細分析では、化学肥料の主原料である尿素、リン酸、カリウムの国際価格が前年比で10-15%低下したことが影響しています。特に、窒素肥料(前年比5.4%低下)、リン酸肥料(4.8%低下)、カリ肥料(6.2%低下)の価格低下が顕著で、農業経営の生産コスト削減に寄与しています。ただし、依然として令和2年基準と比較すると約24%高い水準を維持しており、農業経営への負担は続いています。

農産物価格指数について、令和6年の総合価格指数は118.4(令和2年=100)となり、前年の109.6から8.0%の大幅上昇を記録しました。これは、天候不順による作柄不良と国内外の需要増加が重なったことが主要因です。品目別では、米価が前年比12.3%上昇、野菜価格が15.7%上昇、果実価格が9.8%上昇と、主要品目で軒並み価格上昇が見られます。

米価の上昇要因として、令和6年産米の作況指数が全国平均97(やや不良)となったことに加え、輸出需要の拡大(前年比約20%増)と外食・中食産業の需要回復が価格を押し上げています。銘柄別では、コシヒカリ(前年比14.2%上昇)、ひとめぼれ(11.8%上昇)、あきたこまち(13.5%上昇)など、主力品種で二桁の価格上昇を記録しています。

野菜価格の変動では、夏季の記録的な猛暑と秋季の長雨により、葉物野菜を中心に大幅な価格上昇が発生しました。キャベツ(前年比28.4%上昇)、レタス(25.7%上昇)、白菜(32.1%上昇)など、特に影響が大きかった品目では平年の1.5-2倍の価格水準となる時期もありました。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。