労働施策総合推進法等改正案をめぐる国会論議～カスタマーハラスメント対策、女性活躍の推進等：第217回国会の論議の焦点（2）

参議院事務局による労働施策総合推進法等改正案をめぐる国会論議の分析で、特にカスタマーハラスメント対策と女性活躍推進の法制化について詳細に検討しています。今回の改正では、事業主に対してカスタマーハラスメント防止措置を義務化し、顧客や取引先からのハラスメントから労働者を保護する制度が導入されました。国会では、カスハラの定義と判断基準、事業主の具体的な対応義務、被害労働者への支援体制、中小企業への配慮措置などが主要な論点となりました。女性活躍推進については、女性管理職比率の目標設定義務化、男女間賃金格差の公表義務拡大、育児・介護との両立支援強化などが盛り込まれています。また、職場におけるハラスメント対策の強化、多様な働き方の促進、非正規雇用の処遇改善、高齢者雇用の推進なども重要なテーマとして議論されています。労働環境の改善と働きがいの向上を通じて、すべての労働者が能力を発揮できる職場づくりの実現が目指されています。働き方の多様化に対応した総合的な労働政策の推進が求められています。