武藤経済産業大臣が8月18日にドイツ連邦共和国のヨハン・ヴァーデフール外務大臣及び同行のドイツ企業幹部と行った会談内容を報告したものです。
会談の実施概要と参加者
武藤経済産業大臣は、ドイツのヨハン・ヴァーデフール外務大臣及び同行のドイツ企業幹部との会談を実施しました。この会談は、日独両国の経済関係深化と戦略的パートナーシップ強化を目的として行われ、経済安全保障や二国間経済関係の発展に向けた協力について包括的な議論が展開されました。
経済安全保障における協力確認
会談では、サプライチェーン強靭化を含む経済安全保障面での対応について重点的に議論されました。両国は、重要物資や戦略的技術の安定供給確保、サプライチェーンの多様化と強靭化、第三国への過度な依存リスクの軽減など、経済安全保障上の課題に対して共同で取り組むことを確認しました。特に、半導体、レアアース、エネルギー関連技術など、両国の産業競争力に直結する分野での協力体制構築が重視されました。
ルールに基づく経済秩序の重要性
両大臣は、自由で公正な貿易体制の維持・発展とルールに基づく経済秩序の重要性について認識を共有しました。WTO改革の推進、多国間貿易体制の強化、不公正な貿易慣行への対処など、国際経済システムの信頼性向上に向けた取組について意見交換が行われました。これらの取組は、両国の企業が公平な競争条件の下で事業展開できる環境整備に不可欠な要素として位置づけられています。
今後の二国間協力の展望
会談では、今後の二国間協力の可能性について幅広く検討されました。デジタル技術、グリーン技術、先端製造業、スタートアップ支援など、両国が競争力を有する分野での連携強化が議論されました。また、ドイツ企業幹部の参加により、民間レベルでの協力促進と投資環境の改善についても具体的な意見交換が行われ、官民一体となった取組の重要性が確認されました。
記事は、日独両国が経済安全保障と国際経済秩序の維持において重要なパートナーであり、今後も緊密な連携を継続していくことを示すものです。