令和6年度に実施されたプラスチック資源循環に関する先進的モデル形成支援事業の結果と、市区町村向けの一括回収移行手引きの改定について報告したものです。
主要なポイント
1. 事業の概要と目的
- 事業名：令和6年度プラスチック資源循環に関する先進的モデル形成支援事業
- 実施期間：令和6年8月6日～令和7年2月28日
- 目的：プラスチック資源の効率的な収集・リサイクルの推進
- 対象：先進的なモデル形成に取り組む地方公共団体
- 公表日：2025年7月10日
2. 採択された7事業の概要
- 採択自治体：宮城県塩竈市、福島県須賀川市、長野県飯綱町、愛知県稲沢市、三重県津市、愛媛県松山市、埼玉県三郷市
- 事業類型： ①市区町村によるプラスチック使用製品廃棄物の分別収集・リサイクル（6自治体） ②地方公共団体と製造事業者等が連携した自主回収・リサイクル（1自治体）
- 全ての事業で一括回収等を実施
- 各自治体の特性に応じた多様なアプローチを展開
3. 支援内容と効果検証
- 効果検証：コスト分析、CO2排出量の分析（全自治体で実施）
- プラスチックの組成調査（回収物の品質確認）
- 住民アンケートの実施（住民意識・行動変容の把握）
- 住民周知支援（周知チラシフォーマットの提供）
- 特別調査：汚れ付着容器包装の再商品化影響調査（津市）、周知動画効果検証（塩竈市）
4. 成果物の公開
- 市区町村向け手引きの改定（第2版）：一括回収等への移行のための参考資料
- 簡易計算ツールの作成：現状と移行後の環境性（CO2排出量）・経済性（コスト）を概算
- 添付資料：事業結果概要（PDF 3.3MB）、手引き第2版（PDF 3.1MB）、簡易計算ツール（Excel 781KB）
- 実務担当者が活用可能な具体的ツールの提供
5. 先進的取り組み事例
- 埼玉県三郷市：ペットボトルキャップの拠点回収実証（回収ボックス設置）
- 学校向け周知活動、定点観測調査の実施
- 松山市：域内循環技術・取組の調査（ペレット等の地域内活用）
- 塩竈市：周知方法の差分検証（動画有無による効果測定）
- 津市：汚れ付着容器包装の成分分析とペレット品質への影響調査
記事は、プラスチック資源循環の推進に向けて、全国7自治体での先進的な取り組みの成果を集約し、他の市区町村が一括回収に移行するための実用的なツールと知見を提供していることを示しています。