20代男女の実質可処分所得について、平均値だけでなく中央値でも分析し、若者の貧困化説を検証したものです。
筆者は、婚姻減少と若者の所得の関係について、若者の賃金は物価上昇率程度は伸びており、所得低下が結婚減少の原因ではないと主張しています。インターネット上では税や社会保険料の増加、物価上昇により実態は貧しくなっているとの意見もありますが、筆者はこれらを全て考慮した上で分析を行っています。
2024年の20代の年収データを見ると、男性の平均年収は406.1万円、中央値は393.7万円で、その差は約3%程度です。女性では平均年収366.2万円、中央値357.5万円と、こちらも差は3%程度にとどまっています。平均値と中央値は概ね同じペースで推移しており、一部の高所得者が平均を大きく押し上げているわけではないことが分かります。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査に基づき、消費税を含む物価変動、所得税・住民税・社会保険料の変化も加味した実質可処分所得の推移を見ると、2014年以降、20代男女の実質可処分所得は中央値で見てもほぼ横ばいで推移しています。
記事は、若者の実質可処分所得は中央値で見ても低下しておらず、婚姻減少の原因は経済的要因よりも価値観の変化にある可能性が高いと結論づけています。