農林水産省GFP加工食品部会の加工食品輸出セミナー(2025年2月28日開催)において、PPWR(EU包装・包装廃棄物規則)の解説書について紹介したものです。
PPWRは2024年に発効したEUの新たな包装・包装廃棄物規則で、食品加工事業者のEU向け輸出に直接的な影響を与える重要な規制として位置づけられています。本セミナーでは、みずほリサーチ&テクノロジーズ社の農林水産省輸出・国際局規制対策グループが、令和6年度輸出環境整備推進委託事業の一環としてPPWRの詳細解説を行いました。
解説書の構成として、第1章「容器包装・容器包装廃棄物規則(PPWR)とは」では、PPWRの基本概念と適用範囲について説明し、第2章「包装に課される要件」では事業者が対応すべき具体的な要件について詳細に解説しています。特に包装に課される要件の全体像として、リサイクル可能な包装への対応要求、再使用可能な包装システムの導入義務、包装材の軽量化目標などが盛り込まれていることが示されています。
また、要件例として「リサイクル可能な包装」の具体的な基準についても言及されており、EU市場への食品輸出を行う日本の加工食品事業者にとって、2030年から段階的に適用される規制内容を事前に理解し、包装仕様の見直しや対策準備を進める必要性が強調されています。
記事は、PPWRがEU向け食品輸出に与える影響の大きさと、事前準備の重要性について、実務的な観点から包括的な情報提供を行っていると結論づけています。