日本銀行が公表した2025年7月の貸出・預金動向速報（金融機関主要勘定速報値）について、全国の金融機関の貸出・預金残高の動向を詳細に分析したものです。
銀行・信金計の貸出動向 2025年7月の銀行・信金計の貸出残高は前年同月比3.2%増加し、6,443,963億円となりました。このうち銀行計は前年同月比3.5%増の5,660,077億円、都銀等は3.2%増の2,601,107億円、地銀・地銀IIは3.8%増の3,058,970億円となっています。地銀Iは4.0%増の2,512,951億円、地銀IIは3.2%増の546,019億円と、地域金融機関の貸出が堅調に推移していることが確認されました。
信金の貸出動向 信用金庫の貸出残高は前年同月比1.3%増の783,886億円となり、銀行に比べて伸び率は低いものの、安定した成長を維持しています。月次推移を見ると、2025年1〜3月期は2.9%増、4〜6月期は2.5%増から2.4%増で推移し、7月には3.2%増と回復傾向を示しました。
外銀の動向 外国銀行の貸出残高は前年同月比21.1%増の56,729億円と大幅な増加を記録しています。月次では10.8%増（1〜3月）から24.3%増（4〜6月）、25.7%増（5月）、26.2%増（6月）と拡大基調が継続しており、日本市場における外資系金融機関の積極的な展開が顕著に表れています。
金融機関別の特徴 都市銀行等、地方銀行ともに3%台の安定した伸びを維持している一方、外国銀行の20%を超える高い伸び率が際立っています。地域別では地銀Iと地銀IIがともに堅調な成長を続けており、地域経済への資金供給が順調に行われていることが示されています。
記事は、2025年7月時点で日本の金融機関の貸出が全体として堅調に拡大しており、特に外国銀行の積極的な展開と地域金融機関の安定成長が日本経済の資金循環を支えていると分析しています。